ReJAPON 日本語版・ 質が高い日本の伝統産業に、現代の感性を加え、新たな価値観を創出するReJAPONブランドを海外に向け発信します

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有限会社 大橋量器

Coporate Profille

 大橋量器は1950年(昭和25年)創業の升(ます)専門メーカーです。升は「幸せが増す」「益々繁盛」などの縁起をかつぎ、おめでたい席の酒器に使われます。節分の豆まきなど寺社行事にも欠かせません。当社は木曽檜(ひのき)などを材料に出荷しています。オリジナル商品に力を入れ、入浴剤や携帯ストラップ、加湿器も商品化しました。2005年には専門ショップ「枡工房ますや」を本社工場内にオープン。さらに2006年にはwebショップ「枡工房枡屋」も開設しました。工場では枡作り体験も受け入れています。

Story

 岐阜県大垣市で升の生産が盛んなのは、愛知県で修行した職人が明治時代に地元で創業したのがきっかけ。材料の檜(ひのき)の産地に近い地の利もありました。戦前戦後は市内にメーカーが9社あり全国の需要のほとんどを生産しました。米など食品の計量用でしたが1966年(昭和41年)の計量法改正で行政の全量検査が不要となり生産コストが下がり酒器としての需要が伸びました。現在は大垣市内で5社が操業し、年間生産は約200万個。全国シェアは8割と見られます。

Interview

 大手コンピューターメーカーを辞し1993年に当社を継いだ頃、地味な世界に愛着はなく、やる気もありませんでした。でも不況で酒造メーカーの販促品中心の売り上げはじり貧。新商品を考え、特注を受け、店舗も開きました。当時は地元の人も大垣が升の産地とは知らず、小学生は升を見たことすらない。気が変わり「1300年の升作りの伝統を残したい」と思いました。2012年1月にニューヨークのギフト展に出展して手応えを感じました。海外を含む販路拡大が升の伝統を守る近道。世界にファンを作るのが夢です。

Recommendation

 三角すい形状の酒器「すいちょこ」(税込み1260円)は2011年のグッドデザイン賞を受賞した。デザインを外部のデザイナーに託し、「升は四角いもの」という固定観念を払拭した。グッドデザイン賞の受賞後、インターネット販売を中心に半年で500個を販売している。オリジナルデザインで酒の肴を乗せる台をつけた小皿「いただきマス」(同2100円)なども商品化しています。
 酒器・食器の用途を離れた商品も開発しました。「MathSalt(マスソルト)」(同750円)は、フランス産の天然塩とハーブを升に詰めた入浴剤。そのまま湯船に入れると、塩とハーブが溶け出し、ヒノキの香りも楽しめます。ハーブはラベンダー、カモミール、ローズが選べます。升の底には「Love」や「いつもありがとう」などのメッセージが刻まれていて、贈り物にも使えます。
 この他、檜の薄板を使った加湿器「マスト」や、レーザーで名入れができる豆粒大の升をあしらったストラップなどもラインナップ。希望のデザインや文字をレーザーで刻印する升も販売しています。

有限会社 大橋量器

OHASHI RYOKI CO.,LTD.

URL: http://www.masuza.co.jp/
住所: 岐阜県大垣市西外側町2丁目8番地



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