ReJAPON 日本語版・ 質が高い日本の伝統産業に、現代の感性を加え、新たな価値観を創出するReJAPONブランドを海外に向け発信します

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新啓織物

Coporate Profille

 1970年に創業した織物メーカーです。「ほぐし織り」という技法を用い、着物、座布団、布団など向けの生地を製造しています。
 また、5年程前から、バッグ、がま口、ポーチ、ブックカバーなど、ほぐし織りによるオリジナル製品も作り始めています。
 着物の反物については、「機音(はたおと)」という名のシリーズが主力です。伝統工芸品ながら、ファッション性が高く今の時代に合った商品の企画・開発を心掛けています。

Story

 秩父の地に養蚕技術が根付いたのは、奈良時代のことだとされています。以来、同地は絹の一大産地となりました。やがて、養蚕だけでなく、自ら布を織る人が増え始め、江戸時代には織物産業が本格的に発展しました。
 1908年(明41)には、同地出身の坂本宗太郎氏が自ら開発したほぐし織りの特許を取得。その後、明治末期から昭和初期にかけ、ほぐし織りを用いた「秩父銘仙」と呼ばれる絹織物が、全国的に流行しました。

Interview

 大手織物メーカーに約15年勤めた後、7年前に家業に戻ってきました。メーカー時代は商品の企画・デザインなどを担当し、さまざまな仕事を経験できました。ただ、自ら布を織っていたわけではありません。家業に戻ってきた最大の理由は、自分の手でモノを作りたいと思ったことです。
 絹織物の肌触りの良さや色の深みは、本当に素晴らしいものです。この素晴らしさを多くの人に知ってもらうため、今後はバッグや小物類などオリジナル製品の展開に一層力を入れたいと思っています。

Recommendation

 バッグをはじめとした同社のオリジナル製品は、地元の織物関連資料館「ちちぶ銘仙館」などで販売されている。このほか、同社から反物を買う顧客が同時購入することもあり、好評を得ております。
 ほぐし織りは、まず経糸(たていと)に柄を染色してから本織りの緯糸(よこいと)を織る技法。布を織ってから柄を付ける一般の方式とは異なり、経糸と緯糸を違う色にできるのが大きな特徴です。両者の色が混ざり合うことで、見る角度によって色が変わるなど繊細で深みのある色彩表現が生まれます。
 こうした独特な色合いや柄などを、着物になじみのない人たちにも味わってもらうことが、同社がバッグなどを手掛ける目的の一つです。カードケースやストールなどもラインアップしており、製品種類が豊富です。新井教央社長は、日々新たな柄の開発に努め、魅力ある製品づくりの可能性を探っています。
 今後の課題は、さらなる販路開拓。このため、12年度中に新ブランドを立ち上げることも検討しています。

新啓織物

Arakei Textile

URL: http://www.arakei.com/
住所: 埼玉県秩父市中宮地町37-9



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