ReJAPON 日本語版・ 質が高い日本の伝統産業に、現代の感性を加え、新たな価値観を創出するReJAPONブランドを海外に向け発信します

Re-JAPON

ReJAPONイメージ

有限会社 からくり企画

Coporate Profille

 からくり企画は2005年の設立で、伝統産業品「秘密箱」の形や仕掛けを大胆に変えたオリジナルの作品「からくり箱」の創作・販売を行っています。99年、小田原市の主導で秘密箱、トリック箱などの職人を集めて設立したプロ集団「からくり創作研究会」の事務局でもあります。毎年40個の新作を発表し、インターネットなどを通して販売しています。

Story

 箱根は江戸時代末期、関所を越えずに温泉旅行ができる地域として栄え、観光地化が進みました。それに伴い、明治初期には寄木細工や秘密箱など、木工工芸の土産品が発達しました。地場の木材を使った産業として分業化が進み、世界に類を見ない「からくり」の産地となりました。秘密箱だけでなく、たばこを収納する「タバコトリック箱」など、ユニークな作品が誕生していきました。

Interview

 生まれは小田原ではなく大阪で、京都大学時代は大学紛争のまっただ中でした。その中で自分の人生をどうすべきかという問題にあたり、「地球上に爪跡くらいは残したい」と、サラリーマンではなく職人の道を選びました。当時雑誌で見た「組み木」に惹かれ、大学を中退、小田原市の山中組木工房に弟子入りしました。「オリジナルの組木を作りたい」と試行錯誤していた時に「秘密箱」と出会い、「からくり箱」が誕生しました。

Recommendation

 秘密箱は少しずつずらしながら開けるという1パターンの仕組みで、寄木細工の張り替えで特徴を出してきましたが、からくり箱はそれぞれの形に開け方のヒントがあります。たとえば、「コーヒーカップ」を開けるには、「コーヒーを飲むときにどうするか」を考え、「爆弾」は「火のついた爆弾を手に持っているならどうするか」を考えます。
 海外のファンやコレクターに向けた高級な作品が多かったですが、03年に名古屋市科学館で開催した展示会で子供たちに安価な秘密箱が人気となったのをきっかけに手頃な価格のものも販売しています。また、夏休み期間には地元で開催する「からくりパズルフェスタ」で子供向けに工作教室をしたり、市民からからくり箱のアイデアを募集して製品化するなどイベントも企画しています。これによって次世代を担う子供たちや地域の人々へ広げ、この地域を中心にした知名度をもっと上げていく方針です。

有限会社 からくり企画

Karakuri Creation

URL: http://www.karakuri.gr.jp/creation/index-j.htm
住所: 神奈川県小田原市久野3764-9



大きな地図